むくみを取る漢方薬
むくみが慢性化してしまうという日常生活の習慣や、むくみやすい体質という人は居ます。
利尿剤ラシックスなどの対症療法ではなく、根本的に体質を変えてむくみ改善したいという人も少なくありません。
日々の生活を見直したり、食生活を巡りやすい身体に変えて整えたり、むくみケア用グッズを愛用してみたり、さまざまな方法を試している人もいるでしょう。
体質改善によるむくみ改善には、漢方薬治療という手もあります。
西洋医学では利尿剤を服用するという、むくんでいるので水分を排出させるという薬剤を使います。利尿効果が高いと言う点では利尿剤と似ていますが、医薬品でないのが漢方です。
つまり、水分が溜まりやすい身体という部分ではなく、対症療法として「とりあえず水分を出す」ことに注力するわけです。
腎臓機能に問題があったり、心臓や肝臓などに病気がある場合などは、「とりあえず水分を出す」のは間違いではありません。
「とりあえず水分を出す」ことによって、腎臓や心臓、肝臓などの負担を軽減し、大きな病気を回避することになるので重要な治療です。
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ただし、利尿剤には副作用リスクもありますし、一次的に服用ならまだしも、生活習慣によるむくみや体質などであれば、ずっと利尿剤に頼るというのも不安ですね。
例えば、部屋が汚れたから掃除するというパターンではなく、そもそも汚れないように掃除頻度が少なくて良いように心掛けるというパターンもあるのではないでしょうか。
漢方薬治療では、このなるべく汚れにくいように、「水分がたまりにくい身体」「水分を排出しやすい身体」を目指す方向の治療です。
漢方治療は、本人の「証(しょう)」に基づいてさまざまな治療を行います。
「証(しょう)」とは、本人の自覚症状や他覚症状、体質や体型、体力的な側面など、さまざまな見地からチェックして分類するタイプのようなものです。
例えば、簡単に言うと「体力が充実しているような状態を実証」、「体力が弱っているような状態を虚証」と呼びます。
総合的な診断分類に基づく「証(しょう)」によって、処方する漢方薬が異なっていたりします。
合わない漢方薬を使ったりすると、逆の効果が現れたり、別の症状が発生したりすることもあるのです。
利尿剤のように、服用すれば尿が増えるという単純な作用では無く、効果の仕組みが複雑なので専門家の診断が大切です。
日本国内では、漢方医(漢方だけの医師)という資格は存在しません。
漢方を処方してくれるような医療機関や、東洋医学の中医学の診療科を標榜していても、ちゃんと西洋医学も習得して医師免許を持っている医師です。
必要があれば利尿剤も使うでしょうし、キチンと検査して病気の有無も確認してから、漢方薬も処方してくれます。
つまり、西洋以外の知識をベースにして、更に東洋医学・漢方の造詣も深いという医師なので、海外旅行先の怪しい漢方薬局で購入するのとは全く違うのです。
むくみ体質の改善の為に処方される有名な漢方薬は幾つかあります。
・五苓散(ごれいさん)
実証・虚証の両方に使われる、水分を排出しやすくなりむくみやすい人に効果があります。
例えば、飲酒後に飲んで眠るとむくみ予防にもなり、二日酔いになりにくいと言われています。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
主に貧血や冷えのある女性に使われ、水分の巡りと排泄を良くするとともに、ホルモンバランスを整えるので、月経など女性特有の深いやむくみに効果があります。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
腹部が張り出した肥満タイプで、便秘がち赤ら顔の人によく使われ、デトックス作用もあります。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
やや虚証で、ぽっちゃり気味、身体が重く運動不足で水太りタイプの人に使われます。
漢方は苦いと言われますが、自分の体質にあっていれば、身体が必要としている成分でもあり、あまり苦く感じないともされています。
自己判断で使うよりも、漢方診療もしている医療機関にて正しい診断を受け、自分に合う漢方薬を処方して貰ってください。