利尿剤のアルダクトンとは?
心不全の治療に利尿薬が使用されることがあります。
アルダクトンは、あまり利尿効果の強いタイプの薬剤ではありません。ラシックスがカリウム低下を引き起こすのを防ぐために、併用されるパターンが多いようです。
利尿剤には「サイアザイド系」「ループ利尿薬」「カリウム保持性利尿薬」「バソプレシン受容体阻害薬」の4種類があります。
ラシックスはループ利尿薬であり、アルダクトンはカリウム保持性利尿薬です。
ループ利尿薬の「ラシックス」は効果の強い利尿剤なのですが、カリウムを減らすケースが多々みられますので、カリウム保持性利尿薬である「アルダクトン」と併用して、カリウム低下を防止するのです。
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アルダクトンは、他の利尿剤に比べると利尿作用は弱く、むくみ(浮腫)や高血圧症の治療にアルダクトンだけで用いられることはほとんどありません。
ラシックスなどの他の利尿剤は、水分を貯めこみやすい作用のあるナトリウム(塩分)を尿とともに排出するときに、カリウムの排出をも促進してしまいます。
アルダクトンは、カリウムの排出を伴わないカリウム保持性の利尿薬なので、他の利尿薬のサポート的な役割として併用されるのです。
副腎から分必されるホルモン「アルドステロン」は、ナトリウム(塩分)と水分を体内にためこむような作用をもっています。アルドステロンが過剰に働くと、むくみ(浮腫)や血圧上昇につながってしまいます。
利尿薬「アルダクトン」は、このアルドステロンの作用を抑制することで、溜まっていた水分やナトリウムを自然に排出させるよう促します。
利尿効果は強くありませんが、副作用リスクも少なく、特にカリウムを保持したままマイルドな利尿作用もある薬剤です。
他の利尿剤は、腎臓に働きかけて体内水分をナトリウムとともに強制的に排出するため、カリウムも一緒に排出されてしまいます。
アルダクトンは、ホルモンを抑制することによって、ホルモン作用で余分にためこまれていた余分な水分とナトリウムにのみ作用して自然排出されますので、カリウムは保持されたままということです。
結果的に、尿を多く出す(水分排出)ことによって体内を循環している血液量を減少させます。これにより、心臓の負荷を軽減し(心不全等の治療)、血圧を下げること(高血圧の治療)に役立つのです。
ただし、利尿効果が低いのでアルダクトン単体で使用されるケースはほとんどありません。
ループ利尿剤「ラシックス」は、利尿効果がでるのがかなり遅い薬剤で、実際に利尿効果(尿をしたくなる)を感じられるには、服用を開始してから数週間程度かかるとされています。
カリウム保持性利尿薬「アルダクトン」は、利尿作用が早く出るタイプの薬剤です。
副作用として、カリウム保持性の特性が、逆に血液中のカリウム分が増えすぎてしまう高カリウム血症のケースもあり、悪化すると精神的なトラブルや、不整脈を引き起こすこともあります。
まれに、重篤な皮膚や粘膜の障害として、発疹、水泡、膿、痒み、口や口腔内のただれ、のどの痛み、目の充血などもあるとされています。